とらべろぐ

登山と旅行、ときどきキャンプ

【山形】高山植物の宝庫! 8合目から登る修験道の山・月山

2023年7月中旬、月山に登ってきた。

月山は標高1,984mの山で、日本百名山にも選ばれている。

夏の時期には高山植物の宝庫となるほか、修験道の山としても知られ、山頂ある月山神社には多くの人が参拝に訪れる。

今回は、路線バスでアクセスできる月山八合目登山口からピストンした。

コースのおすすめポイント

■ 路線バスでのアクセスが可能

■ 短時間で登れ、道もなだらかなコースで初心者にも優しい

高山植物のお花畑が楽しめる

概要

地図

コースタイム

合計:4時間23分 / 休憩:36分

  • 8:21

    月山八合目登山口

  • 9:24

    佛生池小屋

  • 10:08

    月山

  • 10:18
  • 10:25~11:01

    上小

  • 11:38

    佛生池小屋

  • 12:37

    弥陀ヶ原小屋

  • 12:44

    月山八合目登山口

アクセス•メンバー

アクセス

今回は路線バス「羽黒・月山線」で月山八合目登山口に行った。

路線バスはエスモールバスターミナルを出発し、鶴岡駅を経由して2時間ほどかけて登山口まで運行している。登山口まで行けるのは季節限定のようなので、注意が必要だ。

www.shonaikotsu.jp

メンバー

ソロ

優しい百名山、月山

深田久弥著『日本百名山では、月山についてこのように述べられている。

優しくーーそれが月山である。北の鳥海の鋭い金字塔と対照するように、それは優しい。

そう形容されるとおり、山頂もなだらかな弧を描いていて、どことなく優しげな雰囲気がある。

その見た目通り、非常に登りやすい山で、初心者でも気軽にチャレンジすることができる。

古くから信仰の山としても有名なようで、山頂の月山神社には多くの人が訪れるようだ。特に2023年は「月山卯年御縁年」であるようだ。欽明八丁卯年(547年)に霊験あらたかで功徳のある神仏が月山にご出現されたことから、月山では卯年を「御縁年」と呼んでおり、卯年に参拝すると12年分のご利益があると言われているらしい。

私は信仰の山であることすらまったく知らなかったが、奇しくもそんな年に登ったわけである。これも御縁であろうか。

八合目登山口から登る月山

八合目から登山スタート!

f:id:travelooog:20230814201935j:image

路線バスに揺られること約2時間、登山口に到着! 外国人観光客にも人気の山のようで、バスにも多くの外国人がいた。

f:id:travelooog:20230815085448j:image

駐車場から見える景色がすでに美しい。

f:id:travelooog:20230815085534j:image

登山口から少し登ると、すぐに湿原と木道が広がっていた。

f:id:travelooog:20230815090010j:image

ニッコウキスゲも綺麗に咲いていた。

f:id:travelooog:20230815090036j:image

湿原を一周するコースもあったが、帰りのバスの時間があるのでとりあえず山頂を目指すことに。

湿原を通り抜け佛生池小屋へ

f:id:travelooog:20230815090134j:image

湿原を抜けると、石段の登り坂になる。

f:id:travelooog:20230815090214j:image

開けたところはこの景色! 月山の形は確かに優しい。

f:id:travelooog:20230815090339j:image

ルートからは雪渓が眺められる。いたるところに雪渓が残っていたが、山頂近くの一部以外ルート上にはほとんどかかっておらず、安全なところから景色だけ眺められる。

f:id:travelooog:20230815090512j:image

道中には高山植物も咲いていた。

f:id:travelooog:20230815091207j:image

あっという間に佛生池小屋に到着! 軽食やグッズが売られていた。急ぎめだったのでスルーしてしまったが、ソフトクリームでも食べればよかった。

お花畑の先の山頂

f:id:travelooog:20230815091451j:image

小屋を通り過ぎ、月山の山頂を目指す。

f:id:travelooog:20230815091541j:image

全体的にかなり歩きやすい道が続く。信仰の山だからか、白装束の宗教団体の方々も大勢いた。スニーカーの方も多かったが、確かにスニーカーでも登れるかもしれない。

f:id:travelooog:20230815091705j:image

道中にはこんな絶景スポットも!

f:id:travelooog:20230815091805j:image

山頂付近は木道になっていて、木道の左右にお花畑が広がっていた。

f:id:travelooog:20230815091835j:image

人が多く思うように写真が撮れなかったが、実際は写真よりもずっと美しかった。

f:id:travelooog:20230815091917j:image

木道を通り抜けると、山頂まであと少し! 雪渓の脇を通り抜ける。岩場を歩けば雪渓を通らなくても通行可能だ。

f:id:travelooog:20230815092011j:image

あっという間に山頂に到着!

f:id:travelooog:20230815092039j:image

山頂からの景色も美しかった。山頂自体はとても狭いので、写真を撮ってそそくさと退散。周辺の散策をする。

f:id:travelooog:20230815092147j:image

写真に写っている一番高い建物が月山神社だ。この日はかなり混雑していて行列になっていたので、参拝は諦めた。


f:id:travelooog:20230815092325j:image

f:id:travelooog:20230815092322j:image

月山神社の先にある頂上小屋付近の開けたところで昼食をとる。せっかくもってきたのでジェットボイルを活用した。

下山開始

f:id:travelooog:20230815092428j:image

バスの時間もあるので、下山開始! 来た道を戻る。

f:id:travelooog:20230815092535j:image

山頂付近の木道で、ミヤマウスユキソウを発見!

f:id:travelooog:20230815092802j:image

絶景を眺めながら下っていく。歩きやすい道が続くので、すいすいと降りていける。

f:id:travelooog:20230815092918j:image

佛生池小屋が見えてきた。

f:id:travelooog:20230815093008j:image

景色を眺めながら歩いていき、あっという間に湿原のところまで戻ってきた。

湿原散策

f:id:travelooog:20230815093050j:image

早めに降りてきて時間もあったので、せっかくならと湿原散策をする。

f:id:travelooog:20230815093156j:image

登山道に直行しない木道には、人もあまりいなかった。月山の全景が眺められるスポットもあった。

f:id:travelooog:20230815093258j:image

湿原らしい道や……

f:id:travelooog:20230815093330j:image

ニッコウキスゲが咲いている道もあった。

一通り湿原も楽しんだあと、月山8合目登山口に戻った。

バスを待つ間に

f:id:travelooog:20230815180457j:image

バスの時間まで余裕があったので、月山レストハウスに立ち寄った。

f:id:travelooog:20230815180631j:image

暑かったので、かき氷! 冷たさが身体に染みる。

バスは折り返し運転なので、出発予定時刻よりも早めに到着していた。かき氷を食べ終え、予定のバスに乗り込んだ。

下山後の温泉

f:id:travelooog:20230815180730j:image

下山後は、休暇村庄内羽黒で途中下車し、休暇村羽黒温泉「羽月の湯へ。月山8合目登山口から鶴岡駅方面に行くバスはこのあともあるのだが、温泉に寄りたいがために早めのバスにした。

♨温泉概要

【営業時間】12:00〜16:00

【大人料金】600円

【施設】内湯

【アメニティ】シャンプー、リンス、ボディーソープ

ドライヤー、洗顔、化粧水、乳液

f:id:travelooog:20230815181020j:image

露天風呂やサウナのない、シンプルな温泉だが、泉質がよく身体がぽかぽか温まった。また、ホテルの温泉だけあってアメニティもしっかりしていた。

f:id:travelooog:20230815181109j:image

休憩スペースがあり、風呂上がりにバスを待つ間休めるのも嬉しい。

www.qkamura.or.jp

おわりに

月山は道も歩きやすく、コースタイムもそれほど長くない初心者にも優しい山ながら、さまざまな種類の高山植物や湿原、雪渓も楽しめる山であった。信仰の山でもあるので、御利益もあるかもしれない。

2023年は「月山卯年御縁年」だそうだし、この機会にぜひ行ってみてほしい。