【秋田】鉾立口から登る! お花畑あり、雪渓あり、岩場ありの鳥海山日帰り登山
2023年7月中旬、鳥海山に登った。
鳥海山は秋田と山形にまたがる標高2,236mの山で、日本百名山の一つにも選ばれている。
夏の時期は高山植物が楽しめるほか、夏でも雪渓が残っており、雪渓歩きもできる。山頂は本格的な岩場になっており、岩場も楽しめる。
今回は、バスでアクセス可能な登山口・鉾立口から山頂を目指すコースを日帰りした。
概要
地図
コースタイム
合計:7時間57分 / 休憩:51分
アクセス•メンバー
アクセス
登山口までのバスが出ているJR象潟駅まで、夜行バスで行った。東京から象潟駅までの夜行バス・エクスプレス鳥海は、現在日付限定で運行されている。夜に新宿、東京を出発し、翌日早朝には象潟駅に着くことができる。
JR象潟駅からは、完全予約制の乗合バス・鳥海ブルーライナーで鉾立口まで行った。こちらは前日までに予約が必要だ。
メンバー
ソロ
山容秀麗な活火山・鳥海山
鳥海山について、深田久弥著『日本百名山』にはこのように記されている。
名山と呼ばれるにはいろいろの見地があるが、山容秀麗という資格では、鳥海山は他に落ちない。
深田久弥『日本百名山』
鳥海山は日本海のすぐ側に聳え立つ独立峰である。庄内平野の独立峰である鳥海山は、秋田側から見ても山形側から見ても美しく、地域のシンボルとなっているようだ。
鳥海山は活火山だ。これはすべて鉾立口にある鉾立ビジターセンターの職員さんの受け売りなのだが、火山でないと独立峰にはなり得ない。その職員さんは象潟出身で、学校で鳥海山は死火山と教わってきたが、高校生のときに噴火したという。全然死火山ではなかったわけだ。火山だからこそ成り立つその秀麗な山容は、いつまた噴火するかわからない。そのことを伝えるためにここで働いている、とその職員さんはおっしゃっていた。
鉾立ルートの鳥海山
鉾立口から登山スタート!
象潟駅から鳥海ブルーライナーに乗り、鉾立口に到着! この日は乗客が多かったからか、大きめのバスでの運行だった。
鉾立口にはビジターセンターのほか、山小屋や公衆トイレ、売店もある。
一般車の駐車場もあるが、かなり混雑していたようだ。車で行くなら早めに行かないと駐車できないかもしれない。
登山口からいざ、登山開始!
しばらく歩くと展望台を発見した。
展望台からは日本海が眺められる! 海が眺められる山って大好き。
目指す山頂はまだまだ遠い。
鳥海山のお花畑
ある程度歩くと、開けた場所に出た。
歩いていると、チングルマの群生が! 盛りは過ぎてしまっているようだが、美しい。
水場に到着!
このあともお花畑が続く。
ニッコウキスゲも咲いていた。
振り返ると海。夏の日本海は美しい。
鳥海湖の絶景を望む
鳥ノ海御浜神社、御浜小屋が見えてきた。
御浜小屋からは、美しい鳥海湖を眺めることができた。湖、雪渓、海の3セットが美しい。
花越しの鳥海湖。鳥海山のシンボルでもある鳥海湖が美しすぎて、何枚も何枚も写真を撮ってしまった。
雪渓を通り鳥海山大物忌神社へ
鳥海湖までで全行程のおおよそ半分! 先はまだまだ長い。
高山植物の咲く気持ちのいい道を歩く。
だんだんと傾斜のきつい道になる。ここでエネルギー補給。最近、行動食は羊羹にハマっている。セブンイレブンで売っている羊羹が最近のお気に入り。
しばらく歩くと雪渓が! 雪渓の上を歩く必要があるが、傾斜もなく踏み固められているので、アイゼンもストックもなくても危険を感じることなく通ることができた。
ガスの切れ間から山頂が顔を出す。
雪渓歩きはもう一か所あった。こちらも通常の夏山装備で歩くことができた。
鳥海山大物忌神社まであと少し!
鳥海山大物忌神社に到着! この辺りは開けた場所になっており、山小屋やトイレもある。
山頂(新山)までは岩場の連続!
ここから山頂の新山までは、本格的な岩場となる。ストックはしまって、両手も使って登っていく。
誰かがここで世界平和を願っていた。写真を撮り忘れたが、大きな岩の間をくぐるような道もあり、けっこう楽しい。
山頂に到着! 山頂はスペースもあまりないので、写真だけ撮ってすぐに降りた。この日は山頂にガスがかかってしまい、残念ながら眺望は望めなかった。
無事鳥海山大物忌神社に戻り、ここで昼食をとることにする。
今回は久しぶりにジェットボイルを持ってきて、カップラーメン! 山で食べるカップラーメンって、どうしてこんなにおいしいんだろう。
しばらく休憩して、下山開始!
下山
登山道の脇には雪渓がたくさん残っている。山頂でもある程度気温が高かったのに、不思議な感じがする。
帰りも雪渓歩き! 涼しくて気持ちいい。
振り返ると鳥海山! 今回の滞在中、鳥海山に雲がかかってしまい麓からも全容が望めなかったことだけ心残り。
下山時も絶景を楽しみながら歩く。
鳥海湖まで戻ってきた! 鳥海湖のすぐ側を通るルートもあったが、今回は完全なピストンにした。鳥海山はルートもいろいろあるので、何回も登ってみたくなる。
少し雲は多くなってきたが、雨に降られることはなくどんどんと降りていく。
無事下山! お疲れさまでした。
バスを待つ間に
帰りも鳥海ブルーライナーを予約していたが、バスの時間まで1時間以上あったので、まずは稲倉山荘で時間潰し。
この日は暑かったので、かき氷を食べた。
また、鉾立口には鉾立ビジターセンターもある。こちらにも立ち寄った。
中には鳥海山の成り立ちや植物、動物、登山などの情報展示がされていた。ここの職員さんが鳥海山の成り立ちと歴史について解説してくれた。展示物だけでなく独自の資料も交えて教えてくれ、とてもわかりやすくて勉強になった。お子さんでも理解しやすいように解説してくれるので、子連れの方にもおすすめ。
そうこうしているうちにバスの時間になったので、名残惜しさを感じつつ鳥海山を後にした。
下山後の温泉
下山後は、鳥海ブルーライナーの終着駅・ねむの丘にある道の駅象潟「ねむの丘」展望温泉「眺海の湯」へ。
【営業時間】9:00〜21:00
【大人料金】90分450円 1日600円
【施設】内湯、サウナ
【アメニティ】リンスインシャンプー、ボディーソープ、ドライヤー
この温泉の魅力はなんといっても、その名の通り展望。この写真はお風呂からではなく外で撮ったものだが、お風呂の大きな窓が日本海に面しており、この景色が眺められる。
温泉のあとは、レストラン眺海で夕食もとった。象潟うどんと、季節限定の岩牡蠣をチョイス。ぷりぷりの牡蠣でおいしかった。
おわりに
鳥海山の鉾立ルートでは、お花畑に鳥海湖、雪渓に岩場と一度でいろいろ楽しめるバリエーションに富んだ山行ができた。絶景も楽しめ、人気の山なのも納得だ。公共交通機関でのアクセスが可能なことも嬉しい。
鉾立コース以外にもさまざまなルートがあるようなので、コースを変えて何度も登ってみたくなる山であった。