【北海道・日高】低山なのに高山植物が楽しめる! アポイ岳
2023年6月初旬、北海道のアポイ岳に登ってきた。
アポイ岳は標高810mながら、高山植物が楽しめる独自の植生を持つ山で、「花の百名山」にも選定されている。
低山ハイクを楽しむことも、吉田岳やピンネシリを縦走するロングコースを楽しむこともできる。
今回は、花の時期にアポイ岳の低山ハイクを楽しんだ。
概要
地図
※今回は吉田岳まで行かず、アポイ岳までの行程にした。地図は「アポイ岳ジオパーク」公式サイトのもの。
コースタイム
合計:4時間44分 / 休憩:40分
- 11:08
冬島登山口
- 11:13
入林届出所
- 12:25~12:34
5合目避難小屋
- 13:48~14:15
- 14:58
5合目避難小屋
- 15:46
入林届出所
- 15:52
冬島登山口
アクセス•メンバー
アクセス
前日に帯広の南にある忠類(登山口から1時間半ほどのところ)に宿泊し、レンタカーでアクセスした。
アポイ岳は日高にあり、なかなかアクセスが難しい。東京から行く場合は、帯広空港で降り立つのが一番近いかと思う。駐車場は十分な広さがあり、停められないことはなさそうだった。
メンバー
2人
花の百名山・アポイ岳
アポイ岳は日高地方に位置する様似町の山だ。様似町はどこにあるかというと、襟裳岬から車で40分ほど北に行ったところにある。札幌からはなんと、車で4時間弱かかる。
周辺は競走馬の産地としても有名で、登山口にアクセスする道中でも放牧された馬を多くみることができた。
アポイ岳は花の百名山の一つだが、その特異な植生から「ユネスコ世界ジオパーク」にも加盟している。世界でも類を見ないという「かんらん岩」からなる特殊な土壌条件などにより、ここでしか見ることのできない固有種も多く育まれてきたそうだ。
アポイ岳もそうだが、本州だと標高2,500m以上の場所でしか見られないような高山植物も手軽に見ることができるのが、北海道の山の魅力の一つだと思う。
私が行ったときには、就学前と思しき地元の子どもも多く登っており、もちろん高齢の方もいて、老若男女に愛される山であるようだった。
アポイ岳で高山植物を楽しむ!
冬島登山口から登山スタート!
アポイ岳ビジターセンターのすぐ脇にある冬島登山口から登山スタート。
少し進むと登山届を提出する場所がある。登山届を提出し、先に進む。
王子製紙の社有林であるとの表示があった。道中に道有林との表示があるところもあり、所有関係はよくわからない。
傾斜があまりなく、歩きやすい道が続く。道理で子どもも多いわけだ。
この辺りは針広混交林のようで、木々が生い茂り展望は望めなかった。
道中には、水場や休憩できるベンチも多くあった。北海道はエキノコックスが怖いので、気軽に水を飲めないのが悲しい……。
5合目避難小屋に到着!
ここからは海が見える!
残念ながら山頂の方は雲がかかってしまった……。
5合目避難小屋から森林限界へ
ここから森林限界を越え、足元もふかふかの土壌から岩が多くなってくる。高山植物が多く咲くのもここからだ。
まずはヤマツツジが多く咲き乱れるエリア。
ハイマツも多くなってくる。
この辺りからは海岸線が綺麗に望める。本州だと海を眺められる山はそう多くないので、嬉しい。
アポイクワガタ。アポイ岳の固有種らしい。
ヒロハヘビノボラズ。
白い花がおそらくアポイアズマギク。これも固有種らしいが、言われないと見逃してしまう。
山頂方面は相変わらずガスガス……。
山頂まではこんな感じの岩場となる。
チングルマの群生! 高山植物といえばチングルマ、という気がする。
ヒダカイワザクラ。色合いが綺麗。
9合目! あと少し!
山頂に到着! 完全にガスの中!
下山!
山頂は展望もなかったため、ささっとエネルギー補給をし早々に下山開始。
下る時は完全に雲の中で、まったく展望がなかった。登る時だけでも海が見えてよかった……。
そんな中でも花は綺麗。
歩きやすい道まで戻ってきた。とりあえずこれで一安心。
道中、シカの群れに出会った。北海道のエゾシカは本州のシカよりずっと大きいと思っていたけれど、子どもなのか、季節なのか、思ったほどの大きさではなかった。
無事下山終了!
下山後の温泉
今回は下山後帯広市内の温泉のあるホテルに宿泊する予定を組んでいたので、温泉には入らずホテルに直行した。
登山口からほど近いところにあるアポイ山荘では日帰り入浴も受け付けているようなので、下山後の温泉にいいかもしれない。
おわりに
アポイ岳は低山で気軽に登れる山ながらも、ここでしか見ることのできない植物や絶景を眺められる魅力的な山だった。
天気が芳しくなく、直前まで行くかどうか迷ったが、結果行ってよかった。景色だけでなく花も楽しめるので、あまり天気が良くない日でも楽しめる山かもしれない。
とにかくアクセスが悪いことが難点ではあるが、それでも登ってみる価値はある山だと思うので、ぜひ行ってみてほしい。