【山梨】富士山を眺める絶景ハイク! 初心者でも行きやすい百名山・大菩薩嶺
私は山歩きが好き、という話をよく周りにしている。とある友人と会っているとき、最近行った山の話をしていると、なんと「私も行ってみたい!」と言ってくれた。
登山好きの人が増えるのは願ってもないことである。早速日程を決め、山の選定に入った。
登山が初めてだというので、比較的に簡単に登れ、それでいて登山ならではの景色が見られるところがいい。公共交通機関で行けること、集合時間が朝早すぎないことも大切だ。
そうした条件を加味して選んだのが、日本百名山の一つ、大菩薩嶺。標高2,057mでありながら、短時間で登れ、なおかつ絶景の稜線ハイクが楽しめる。おまけに公共交通機関でのアクセスが容易だ。
今回は、大菩薩嶺のなかでももっともメジャーな上日川峠を起点に大菩薩嶺、大菩薩峠を周回するコースで行った。
概要
地図
コースタイム
合計:4時間28分 / 休憩:1時間8分
アクセス•メンバー
アクセス
公共交通機関のみでアクセスした。
大菩薩峠の登山口・上日川峠までは、冬季を除いて甲斐大和駅からバスが出ている。甲斐大和駅も、比較的都心からアクセスしやすく、おまけに駅前にコンビニもある。
バスは便が限られているが、混雑時には増便もしてくれるようだ。
上日川峠は駐車場もかなり混雑していたので、むしろ公共交通機関で行くほうがいいかもしれない。
メンバー
今回は登山が初めての友人と2人で行った。
初心者にも優しい百名山
深田久弥『日本百名山』で、大菩薩嶺はこのように紹介されている。
大菩薩峠が大勢の人に親しまれるようになったのは、(中略)初心者にとってまことに恰好な山だからである。東京から日帰りができるし、いろいろ変化のある安全なコースが開かれているし、展望はすばらしく雄大だし、それに二千米の高さの空気を吸うことができる。
深田久弥『日本百名山』
小説『大菩薩峠』が出る前はあまり知られていない山だったそうだが、『日本百名山』が出版されたときから現在に至るまで、大菩薩嶺は大変に人気な山のようである。
実際、週末はかなり混雑していて、速いペースで歩きたい人は確実にイライラする。誰かとおしゃべりでもしながら、のんびりと景色を眺めて歩くのに向いている山、という印象だ。
富士山を眺める絶景ハイク! 大菩薩嶺
甲斐大和駅からバスで上日川峠へ
バスは甲斐大和駅の目の前から出る。2便に乗ることを予定していたが、乗れない可能性も考慮し、バスの出発する直前の電車の1本前で来たが、同じことを考えている人が多いようでこの時点でかなりの人が並んでいた。
結果、バスを増便することにしたらしく、最初に来たバスは予定の発車時刻を待たずに出発していた。増便のおかげで並んでいた人は全員バスに乗れていたようだ。
上日川峠から登山開始!
40分ほどかけ、バスは上日川峠に到着!
上日川峠にはトイレはもちろん、山小屋ロッヂ・長兵衛もあり、軽食も食べることができる。
まずは分岐がある福ちゃん荘に向かう。福ちゃん荘までの道は傾斜も緩やかで登りやすい。
道中、少しだけ色づいた木々やきのこなんかを見つつのんびり歩き、30分弱で福ちゃん荘に到着!
福ちゃん荘の前にはベンチなどもあり、そこで小休憩をとった。私たちは利用しなかったが、福ちゃん荘で軽食も食べることができる。
今回は時計回りのルートを行く計画だったので、分岐を左に進む。最初のルートほどではないが、比較的傾斜が緩やかな道を進んでいく。
スニーカーでも問題なさそうな道で、実際スニーカーで来ている人も見受けられた。
ある程度進むと地面が土から岩に変わる。やや傾斜もきつくなってきて、一緒に行った友人も少しきつそうになってきた。
そのタイミングで富士山が見えるポイントが現れた。ナイスタイミング!
この道は道幅も狭く、また大菩薩嶺は団体さんが多めなのでかなり混雑するが、おかげでゆっくりペースで歩けるのでやはり初心者にはぴったり。少し広いスペースで小休憩を取るたびに富士山の姿を見ることもできる。
1時間半ほどかけ、広場に到着! 広場からの景色も絶景だった。
大菩薩嶺山頂と昼ごはん
登りきった広場が山頂だと勘違いしてしまうが、実は山頂はここから10分ほど登ったところにある。せっかくなので山頂も踏むことにして、緩やかな登りの道を歩く。
大菩薩嶺山頂到着! 山頂からは特に景色は見えず、山頂標識があるだけである。場合によってはスルーしてもいいかもしれない。
広場に戻り、昼食を。
今回はジェットボイルを持っていった。のんびりとごはんを食べたあとは、コーヒーも振る舞う。冷える日だったので、身体に沁みた。
大菩薩峠を経由して下山
昼食のあとは、大菩薩峠へ向かって歩き出した。ここからは登りはなく、稜線歩きが続く。
少し雲は増えてきてしまったが、それでも綺麗。以前来た時はガスガスでまったく眺望がなかったので、晴れればこんなに気持ちのいい山なんだな、と思った。
避難小屋に到着!
紅葉にはまだ早いが、色づいているところも少しあった。紅葉の盛りはさらに混雑することだろう。
大菩薩峠が見えてきた!
大菩薩峠に到着! かなりの人!
ここには介山荘があり、ここでも軽食を食べられる。ただ乗りたいバスの時間も迫っていたので小休憩のみで出発した。山小屋が混んでいて食事を取れないかも、と思って今回ごはんを持参したが、ふつうに入れそうだったので山小屋ごはんにしてもよかったかもしれない。
大菩薩峠からは、樹林帯のなだらかな下り道となる。反時計回りで周回する場合はこの道を登ることになる。
以前来たときはこの道でシカを見たので、今回もいないかな、と探してみたが、人が多かったからか見つけることはできなかった。
分岐の福ちゃん荘! ここからは朝来た道を戻る。
上日川峠に着いたのは、乗ろうとしていた4便のバスの約20分前だった。どうせだったら山小屋で食事も取りたかったが、そんな余裕はなく、バスに乗り込んだ。ゆっくり歩いて、山小屋にも立ち寄って、温泉にも行こうと思ったら、1便を目指さなければいけなかったかもしれない。
下山後の温泉
下山後は、バスの停車地であるやまと天目山温泉に立ち寄った。
【営業時間】10:00〜19:00
【大人料金】市外3時間以内520円
【施設】内湯、露天風呂
【アメニティ】リンスインシャンプー、ボディソープ、ドライヤー
バスも停車するし混んでいるかな、と心配していたが、想定内の混雑具合だった。混んではいるが不自由はないレベル。
施設はやや古めであるが、温泉で汗を流すには十分。甲斐大和駅へ向かう路線バスが出ているのだが、この日は人が多かったからか予定時刻より前に臨時便が増発された。
臨時便に乗り、甲斐大和駅に到着! 電車の本数が少ないので電車の待ち時間は長くなってしまったが、総じてスムーズな山行となった。
おわりに
今回は登山が初めての友人と一緒に行ったが、大菩薩嶺は短時間で歩きやすいのに絶景が楽しめ、登山デビューにもぴったりの山だと感じた。一緒に行った友人も楽しんでくれたようでほっとした。
大菩薩嶺は実はコースも豊富で、初心者から経験者まで楽しめる山なので、いろいろなコースで歩いてみてほしい。