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【山梨】吉田ルートで行く富士登山! 本八合目トモエ館に泊まってみた

2023年7月下旬、吉田ルートで富士山に登ってきた。

1泊2日の行程で行ったが、その際に宿泊したのが本八合目トモエ館

富士山の本8合目にあり山頂に近く、また全室個室でぎゅうぎゅう詰めになることもなくのんびり寝られた。今回は宿泊レポを公開する。

本八合目トモエ館

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本八合目トモエ館は、その名の通り富士山の本8合目にある。例年、吉田ルートの開山期間に合わせ、7月〜9月上旬に営業している。

本8合目は山頂から約1時間半の地点であり、吉田ルートでは御来光館についで山頂に近い山小屋である。

系列の山小屋として、七合目トモエ館もある。七合目トモエ館はその名の通り7合目にあるが、コースのわりと序盤にあるため、山頂で御来光を見たい場合は本八合目トモエ館の方がおすすめだ。

トモエ館は、2022年より全室個室になっている。かつて富士山の山小屋といえば、繁忙期には1枚の布団に2人で寝るような混雑ぶりだったようだが、ここではグループでゆっくり寝ることができる。

tomoekan.com

予約

本八合目トモエ館に宿泊するためには予約が必須だ。

公式ホームページから空室確認と予約ができる。電話での予約は受け付けておらず、原則インターネット予約だけのようだ。

毎年5月ごろに予約を開始するらしいが、予約開始直後はサーバーが非常に混雑する。特に今年はコロナ禍における外出制限がなくなり、外国人観光客も増えたことで予約の争奪戦となった。

私も5月の予約開始日にチャレンジしたが、あえなく失敗した。しかし、早めに予約を受け付けている分キャンセルも出るようで、こまめに空室状況を確認していたらキャンセル分を予約することができた。早めに予約できなくても諦めずに直前キャンセルを狙うといいかもしれない。

予約後、2日前までであればインターネットで事前決済ができ、その場合1人あたり300円引になる。私はすっかり忘れていて決済期限を過ぎてしまったが、便利なシステムだ。

宿泊料金は曜日によって異なり、2023年は1泊夕食付きで1人10,000〜12,000円。朝ごはんをつけると+1,000円となる。

実際に行ってみた

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午前中に5合目富士スバルライン出発し、16時ごろに本八合目トモエ館に到着。到着時には高山病なのか頭痛と気持ち悪さがひどくて、体調は最悪だった。

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中に入ると、広々とした食事スペースが広がっている。スペースの奥と、2階にも客室があるようだ。

売店も充実しており、お菓子や飲み物のほか、おみやげや登山用品、スマホの充電器まで売られていた。たいていのものはここで揃いそうだ。

ただし、アルコール類の販売はなく、また館内での飲酒も禁止となっている。アルコールを飲みたい場合は持参して外で飲む必要がある。道中の山小屋ではアルコールの販売もあった。もっとも、標高が高いと酔いも回りやすいのでほどほどにする必要があるが。

インターネットで事前決済をしていない場合、チェックイン時に支払う必要がある。カードが使えず、現金のみなので注意が必要だ。

客室


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山小屋に到着すると、説明を受けたのち早速部屋に案内された。部屋は上段と下段に分かれており、各部屋は写真のような形になっている。どちらも2人部屋だ。

各個室はカーテンで区切られており、そこは一般的な山小屋のような感じだ。布団が用意されていて、インナーシーツなどを持参する必要はない。

到着順に部屋を案内するらしく、中には御来光を見ることのできる窓がついた部屋もあるらしい。

各部屋にはコンセントもついており、充電もできる。ハンガーも用意されていて、服をかけることもできた。

トイレ

写真を撮り忘れてしまったが、トイレは山小屋らしいトイレだった。富士山はだいたいどこもトイレの利用料金として1回あたり200円かかるが、八合目トモエ館も同様だった。私が行ったときは、宿泊者は1回100円だった。

手を洗う用の水はあるが、歯磨き用の水はなく、持参する必要があった。

夜ごはん

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夜ごはんはハンバーグカレー。お茶も飲める。

夜ごはんは到着順となり、だいたい17時ごろが第一陣となる。到着時に整理券が渡され、準備ができると館内放送で整理券の番号を呼ばれる仕組みだった。

高山病のせいか気持ち悪かったが、カレーは案外食べられた。物足りない人は追加で軽食メニューを注文できるそうだ。24時間対応らしい。

夕食時には、山小屋のスタッフさんが高山病にならないための注意や山頂までの所要時間、翌日の荷物についてなどアナウンスしてくれた。

食後にすぐに横になると、消化の方にエネルギーが回りやすくなってしまい、体勢的に酸素も取り込みにくくなるので高山病になりやすいらしい。また、明朝は天気が悪くない限り荷物を預けて山頂にアタックできる。スタッフさんは24時間誰かしらが対応しているので、何時に出発しても大丈夫とのこと。確かにスタッフさんの人数がとても多かった。

本8合目トモエ館の夜

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夕食後、外に出てみると雲が取れて下界がきれいに見えた。しばらく外で景色を眺め、寒くなってきたので早めに部屋に戻った。

翌日も2時過ぎには起きる予定だったので、19時ごろから眠り始めた。私たちがご飯を食べ終えた後も何組も宿泊客がきていたようで、夕食を知らせる館内放送がひっきりなしに入り、また個室とはいえ簡易的なものなので当然他の部屋や廊下の音が聞こえ、なかなかに浅い眠りになってしまった。とはいえ、グループだけでのんびり身体を伸ばして休めるのは大きいし、実際翌朝には体調も回復していた。

朝ごはん

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朝ごはんはオプションでつけることができ、パンセットと水がついてくる。

8時までであれば、山頂に行ったあと本八合目トモエ館に立ち寄り、山小屋内でも食べられるらしい。私たちは下山途中に食べた。

おわりに

本八合目トモエ館は、山頂にも近く、山頂で御来光を見たい場合にぴったりの山小屋だった。全室個室になっているので、他の宿泊客を気にすることなく、また窮屈な思いをせずに眠ることができる。スタッフさんも多く、基本的に24時間対応なようなので安心して宿泊することができる。

富士登山をする際は、ぜひ泊まってみてほしい。